第19回革新的ウイルス対策技術分野叡智共有化プラットフォーム「日中ウイルス対策叡智共有化」を開催

日時 2017年3月24日 
 本学が研究拠点を務める「革新的ウイルス対策技術分野叡智共有化プラットフォーム」は、3月24日、日本と中国の動物ウイルス研究の国際異分野融合から新たな研究開発を考えるワークショップ「日中ウイルス対策叡智共有化」を理化学研究所(埼玉県和光市)で開催しました。
  畜産の現場では、さまざまな動物ウイルスによって経済的・社会的な損失が発生しており、世界的に大きな問題となっています。これらの状況を打開するため、さまざまな動物ウイルス感染から家畜などを守る早期診断法や感染防止のための薬剤などの研究開発が強く求められています。
  今回のプラットフォームは、これまでに取り組んできた日中の研究連携の中から、中国農業科学院ハルビン獣医研究所の張険峰(Xianfeng Zhang)研究員を招聘。これまでの研究成果とともに、本プラットフォームを通じたネットワークについて講演しました。
  ファシリテーターを務めた、理化学研究所分子ウイルス学特別研究ユニットの間陽子ユニットリーダーは、「プラットフォームではこれまでに数回、中国に趣き、日中双方の研究内容の討議を繰り返して来ました。研究開発成果の社会への還元というものは、すぐには表れないものですが、基礎となる研究成果や優秀な研究人材交流は着実に進んでいます。今後もさまざまな国の研究者の叡智を結集し、動物ウイルス対策を進めて行きたい」と取りまとめを行いました。
  また、本プラットフォーム後には、動物ウイルス診断薬などを開発している大学や企業との連携ミーティングも行われました。
  今後もさまざまな研究分野、人材との活発な異分野融合研究を進め、そこで得られた叡智の普及と共に社会で問題となっているウイルス対策を精力的に押し進めて行きます。
  なお、今回のプラットフォームは、「理研シンポ」との連携開催として行われました。

農林水産省革新的技術創造促進事業(異分野融合共同研究):http://www.okayama-u.ac.jp/user/ibunyapj/index.html

<参考:革新的ウイルス対策技術分野叡智共有化プラットフォーム(過去3回)>
第16回 革新的技術で牛白血病ウイルス(BLV)から牛を守る 
第17回 農工異分野融合研究開発によるウイルス対策の最前線
第18回 園芸学とウイルス学の異分野融合研究会#2

 

 

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今回の話題提供者である中国農業科学院ハルビン獣医研究所の張険峰研究員