SDGsゴール11「住み続けられるまちづくりを」:その街の形を誰もがわかる言葉で表すことで社会実装が見えてくる~コレクティブ・インパクトで価値変化を体感できるまちづくりへのヒント~について佐藤URA・副理事が講演

日時 2019年3月19日 

 2015年9月に国連本部で採択された「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals ; SDGs)」は、17のゴールと169のターゲットなどからなり、「誰一人取り残さない」世界の実現を目指しています。国内外で盛んにSDGsが取り組まれている中、岡山大学では、槇野博史学長が学長就任時に掲げた“槇野ビジョン”のもと、SDGsを大学経営の中核のひとつに据え、全学を挙げて地域などのさまざまなステークホルダーらとともにSDGsを強力に推進しています。そして、政府の第1回「ジャパンSDGsアワード」を受賞するなど、アカデミアにおいてSDGsを先導する大学として多方面で活躍しています。

 今回、SDGsの17のゴールについて紐解き、個々のゴールにどのようにターゲットベースでSDGs達成に貢献して行くのかという点について議論する場が3月19日、都内で開催されました。今回は、「ゴール11:住み続けられるまちづくりを」について取り上げる場となり、岡山大学東京オフィス駐在で本学SDGs推進企画会議委員である佐藤法仁URA・副理事(企画・評価・総務担当)[内閣府科学技術政策フェロー]が登壇。「その街の形を誰もがわかる言葉で表すことで社会実装が見えてくる ~コレクティブ・インパクトで価値変化を体感できるまちづくりへのヒント~」と題して講演を行いました。

 SDGsゴール11は「住み続けられるまちづくりを:都市を包摂的、安全、レジリエントかつ持続可能にする」とされており、私たちの生活や産業、さらには親や子など、世代に渡る点に直結する幅広い内容となっています。今回のセッションで佐藤法仁URA・副理事は「まちづくり」における課題解決の試みを紹介する立場で登壇。まちづくりにおける課題の捉え方と、その解決への道筋において社会実装に至る際のポイントについて、事例を基に紹介。特にまちづくりにおける課題解決の方法として注目されている産学官民などのさまざまなステークホルダーらが強みを持ちあい、また補完しつつ共創のもと、より良い実行性のある形に持って行く「コレクティブ・インパクト(Collective Impact)」について触れ、その中で行動や体感に良い変化をもたらす社会実装の重要性について紹介しました。

 登壇した佐藤法仁URA・副理事は「まずしなければならないのは、そのまちづくりにおける課題について、フワっとした抽象的・感覚的なものではなく、誰もがわかる言葉に落とし込むことが大切である。形成された“誰もがわかる言葉”、つまり課題の根源について、それを解決するための手法をコレクティブ・インパクト(Collective Impact)を用いて社会実装まで作り込むこと。その際には、いま流行りのテック系(テクノロジー)での社会課題解決だけが主ではないこと。また、社会実証止まりにならない人・物・金・場のロードマップ(時間軸)とその実装によって価値の変化を体感できることが重要である。そういう行動の変化を促す連続的な価値提供の社会実装が、そのまちに新陳代謝を生む。さらにそれを群発的にいろいろなまちで行うことで、より大きな価値の変化を体感できることになる」と述べ、事例をもとに紹介しました。さらにSDGsに照らし合わせ、その取り組みが海外を含めた横展開できるパッケージとして枠組みを作れるとより良い形になるともコメント。参加した自治体やNPO・NGOなどの関係者らとともにコレクティブ・インパクト形成の仕組みや行動科学に基づいた価値転換の効果的なやり方、さらには限界集落などにおける展開のあり方などについて、活発な議論とアイデア出しなどが行われました。

 岡山大学のある岡山地域では、県庁所在地で政令指定都市でもある岡山市やその周辺の倉敷市などは都市部としてのまちがあり、県北には里山や山間部に位置するまちもあり、多様性を持ち合わせています。もちろん限界集落に区分される地域もあります。課題を解決する中で、アイデアソン協議体医療連携推進など、さまざまなステークホルダーらとともに課題をわかりやすい言葉に落とし込み、総合研究大学としての力をその課題に適応させ、課題解決に至る社会実装への取り組みを協働で行っています。今後も、現在と近い将来だけはなく、海外への横展開や次世代にも渡る長い枠組みでの価値提供にもつながっていく社会実装を精力的に進めて行きます。

〇参考
SDGs転換:アカデミアとSTI for SDGs 佐藤法仁URA・副理事がシンポジウム「SDGsを実現するためのイノベーション・エコシステム」に登壇(2018年7月11日)

「社会貢献活動から本業へのSDGs転換 ~SDGsターゲットを明確にした事業構想~」について佐藤法仁URA・副理事が講演(2018年11月12日)

SDGsゴール3「すべての人に健康と福祉を」:~well-beingな世界の実現にMedTechは何ができるのか~について佐藤法仁URA・副理事が講演(2019年1月15日)

SDGsゴール4「質の高い教育をみんなに」:教育研究が価値創造を実践する新たなステージが到来~自らの域を越えるパラダイムシフトへの挑戦~について佐藤法仁URA・副理事が講演(2019年2月5日)

SDGsゴール9「産業と技術革新の基盤をつくろう」:SDGsスタートアップの力をSTI for SDGsへ~リバース・イノベーションで社会実証から社会実装に至るヒント~について佐藤法仁URA・副理事が講演(2019年3月4日) 

 

 【本件問い合わせ先】
岡山大学リサーチ・アドミニストレーター(URA)室 [岡山大学東京オフィス]
TEL:03-6225-2905

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コレクティブ・インパクトで価値変化を体感できるまちづくりへのヒントについて講演した佐藤法仁URA・副理事

 

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岡山大学は、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」を支援しています。また、政府の第1回「ジャパンSDGsアワード」を受賞しています。