第23回Future Session「岡山大学における炭素系樹脂複合材料の開発(現状と今後の展開)」を開催 

日時 2016年3月14日

  次世代研究シーズ・ニーズ創出を探るとともに、未来について多様な立場から解決すべき問題を提起し、少人数での活発な対話を通してより良い未来を実現する解決策を構築する「第23回フューチャーセッション」を3月14日、本学本部棟で開催しました。

 今回の対話提供者は、本学大学院医歯薬学総合研究科(医学系)の松浦宏治講師。ファシリテーターを務める佐藤法仁研究担当学長特命・URAから、松浦講師が文部科学省「革新的イノベーション創出プログラム(COI STREAM)」のサテライ拠点として研究開発に参画されており、革新的な炭素系樹脂複合材料開発による社会を変革できる研究活動を進めていることの紹介がありました。

 松浦講師は、「岡山大学における炭素系樹脂複合材料の開発(現状と今後の展開)」と題して講演。幸造インフラ用途における炭素繊維複合材料の社会実装に向けた取り組みや岡山大学独自の基礎研究力を利活用したアドバンスドナノカーボン(ANC)*の今後の展開についてわかりやすく解説。岡山を起点として、シリコンバレーならぬグラフェン(炭素原子のシート)を基盤とした「グラフェンバレー(Graphene Valley)」を戦略的に構築して行きたいと力説し、参加した山本進一研究担当理事・副学長からもグラフェンバレー構想を起点とした大学研究力強化促進に組み込んで行きたいと述べました。

 本学は、平成25年8月に文部科学省が日本のさらなる大学研究力向上や国際的な研究競争力強化等のために全国の大学・研究機関から選定した「研究大学強化促進事業」の選定大学(国内19大学)の一つであり、「リサーチ・ユニバーシティ(研究大学):岡山大学」としての高い研究力を有しています。今回のセッションで得られた研究力強化促進の知見やアイデアを最大限に利活用して、社会を革新する研究開発や学術・人材の基幹を築いていく予定です。

  アドバンスドナノカーボン(ANC)*:岡山大学が独自に研究開発を進めている、新機能を付加しナノスケールから構造を制御した炭素材料のこと。

 革新的イノベーション創出プログラム(COI STREAM)(文部科学省):
   http://www.mext.go.jp/a_menu/kagaku/coi/1340937.htm

 岡山大学アドバンスドナノカーボン複合構造材料研究開発センター:
   http://www.okayama-u.ac.jp/user/ancs/

※本学が開催する「フューチャーセッション(Future Session)」とは、次世代シーズ・ニーズ創出を探るとともに、未来について多様な立場から解決すべき問題を提起し、少人数で活発な対話を通してより良い未来を実現する解決策を構築するセッションのことです。

※直近3回の岡山大学フューチャーセッション
第20回(テーマ「高温超電導物質」)はこちら
第21回(テーマ「構造部材」)はこちら 
第22回(テーマ「鉄」)はこちら

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セッションで解説する松浦宏治講師