森田学長と槇野病院長がインド拠点を訪問 感染症制圧に関する研究交流会を開催

日時 2015年12月22日 
 本学の森田潔学長と岡山大学病院長の槇野博史理事(病院担当)らは12月16~18日、感染症制圧に関する研究強化推進を目的として、インド・コルカタ市にある本学インド拠点の岡山大学インド感染症共同研究センター(CRCOUI)を訪問しました。訪問には、佐藤法仁研究担当学長特命・URA、宇根山絵美研究担当学長特命・URA、三好伸一教授(薬学部)、岩崎達雄教授(大学病院)、大原利章助教(医学部)らも参加しました。

 CRCOUIは、平成19年9月、文部科学省の「新興・再興感染症研究拠点形成プログラム」に採択され、インド・西ベンガル州コルカタ市に設置され、インド国立コレラ及び腸管感染症研究所(NICED)などと長年にわたる密な国際共同研究体制や、本学執行部や関係機関などとの連携のもと、コレラや赤痢といった下痢症の制圧プロジェクトを精力的に実施しています。また昨年度は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の「平成27年度感染症研究国際展開戦略プログラム」に採択されており、さらなるプロジェクト強化・促進を実施しています。

 森田学長らは、NICEDのシャンタ・ダッタ(Shanta Dutta)所長代理らと会談。日頃の国際連携研究の御礼と今後の展望について会談しました。引き続いて行われた研究交流会では、槇野理事・病院長から大学病院概要とインド拠点との連携の可能性について紹介しました。インド拠点からは、篠田純男CRCOUIセンター長・特任教授が、これまでの取り組みについて、今村大輔准教授からはコレラ、赤痢といった下痢症感染症に関する研究課題について紹介しました。またNICEDの研究者らも参加。CRCOUIとの国際共同研究成果の紹介とともに更なる連携強化についての議論を深めました。

 また感染症制圧として極めて重要なインドの公衆衛生の現状を把握するため、感染症病院やクリニック、スラム地区、市場、貯水場、火葬場、沐浴場などを視察。微生物学研究の視点のみならず、公衆衛生学、疫学、社会政策学などの視点からの感染症制圧の施策について参加者らと協議。今後のCRCOUIの役割強化、本部との連携・支援について具体的にし、グローバル社会において活躍できる「リサーチ・ユニバーシティ(研究大学):岡山大学」の強化促進を目指すこととなりました。

 なお本研究交換会は、文部科学省「研究大学強化促進事業」の一環として実施されました。

 岡山大学インド感染症共同研究センター(CRCOUI):http://wwwcid.ccsv.okayama-u.ac.jp/

シャンタ・ダッタNICED所長代理(中央左)と森田潔学長(中央右)ら
 
研究交流会で大学病院の概要を紹介する槇野博史理事(病院担当)・病院長

研究交流会でCRCOUIの研究取り組みについて説明する今村大輔准教授

 
news-2015121814.jpg

研究交流会に参加した本学とNICED研究者ら

news-2015121805.jpg

NICED研究者らと研究内容を議論する森田潔学長(右)ら

 
news-2015121816.jpg

公衆衛生現場の視察:生活利用水のための貯水場