日本の大学ベンチマーキングの最新調査結果:岡山大学Top10%補正論文数(研究の質)伸び率トップ2位

日時 2015年12月22日 
 本学の「研究の質」を図るTop10%補正論文数の伸び率が全国の大学中トップ2位であることが文部科学省科学技術・学術政策研究所(NISTEP)報告資料「研究論文に着目した日本の大学ベンチマーキング2015」で12月18日に明らかになりました。

 本報告資料は、各大学の「個性(強み)」を把握するために、研究に着目した大学のベンチマーキングを行っています。研究のアウトプットのひとつである研究論文について、2004~2013年の10年間で1,000件以上の論文を産出した136大学(国立大学64、公立大学15、私立大学57)を分析対象としています。主に自然科学系における論文の量及び被引用Top10%補正論文数を対象として、各大学の分野特徴や時系列での変化、相対的な状況が分析され、客観的エビデンスとして大学改革や政府の政策作成などに利活用されます。

 本学に関して、主な調査結果は以下のようになっています。
1. 論文数
     1999~2003年と2009~2013年(直近5年間)の比較で、論文数は18%増加
2. Top10%補正論文数
     2009~2013年(直近5年間)と1999~2003年の比較で、
     Top10%補正論文数は114%増加であり、伸び率が日本の大学の中でトップ2位
3. 研究ポートフォリオの特徴
     臨床医学と基礎生命科学に重心が置かれている型の大学
4. 強い研究分野
     研究ポートフォリオ8分野の区分では、物理学、臨床医学、基礎生命科学
     ESI22分野の区分では、植物 ・動物学

 本学は、平成25年8月に文部科学省がわが国のさらなる大学研究力向上や国際的な研究競争力強化等のために全国の大学・研究機関から選定した、「研究大学強化促進事業」の選定大学(国内19大学)です。世界で研究の量、質ともに存在感を示す「リサーチ・ユニバーシティ(研究大学):岡山大学」の構築のため、強みある分野(物理学、臨床医学、基礎生命科学)の研究力強化・促進を戦略的かる精力的に行っており、今回のNISTEPの調査結果が本学の研究力強化の取組が適切な方向に進んでいる経過証明になっています。

 今後も研究力強化促進の核として設置されている「グローバル最先端異分野融合研究機構(G研究機構)」を中心にグローバル社会において「リサーチ・ユニバーシティ(研究大学):岡山大学」としての立ち位置を増強する改革を進めていきます。また、本学は研究大学の有志で構成する「大学研究力強化ネットワーク」の運営委員を務めており、本学のみならず日本の大学全体の研究力強化に寄与するため、他の大学・研究機関と密に協同していきます。

Top10%補正論文数*
Top10%補正論文数とは、被引用数が各年各分野で上位10%に入る論文の抽出後、実数で論文数の1/10となるように補正を加えた論文数を指します。

研究論文に着目した日本の大学ベンチマーキング2015(NISTEP)
http://www.nistep.go.jp/archives/25388